2013年7月22日月曜日

DSD Field Recording:MUSHのDSD録音記(その7)「川崎大師の風鈴市」

どうもMushです!

フィールドレコーディングに行っていると、様々な音風景のタレコミをいただくことがあります。先日行った「浅草寺でのほおずき市」のあとで、川崎大師で風鈴市があるらしいとの情報が。
http://www.kawasakidaishi.com/event/furin.html
ということでたまたまなのですが「池上本門寺の500の風鈴」につづき3連続風鈴の音です。

行ってみると幅10メートルくらいのわりと狭い一帯に全国47都道府県から集まった900種類の風鈴が鳴り響いていました。様々あれどおおまかに種類は3つ。
1.金属製
2.焼き物製
3.ガラス製
例外は備長炭でできたものくらいだったと思います。構造はほとんど同じで、クラゲみたいに逆さのお椀形または鐘形の外身と、芯が吊るされているもの。(当たり前ですが)この123で音の鳴り方がぜんぜん違うんです。1は小さなアタック音(というか鳴り過ぎないように”芯”を小さくしているんだと思います)と長い余韻。さらに金属の種類によっても銅のものは「リーン」で真鍮のものは「ウィーン」みたいに鳴り方が違うわけです。2はアタック重視で響きはほとんど無く「カラン、カツン」といったイメージ。3はその間くらいですが軽めの響き方が特徴的です。

風鈴というと単純に”夏の風物詩”で片付けがちですが、”素材の音を楽しむもの”として接してみると随分違うものに思えてきます。(そしてルックス重視のキャラクターものなどは総じて色気のない音でした。)様々な種類が入り交じって鳴っているのですがぜひ聴いてみてください。

岐阜美濃焼風鈴と岩手南部風鈴に挟まれたあたり


大阪河内風鈴と島根銅鐸風鈴に挟まれたあたり


そしてもはや恒例、風鈴→読経の流れです。蝉が鳴きはじめていて、また本堂の周りにも少しだけ風鈴が吊るされていました



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2013年7月19日金曜日

ROCKのEQテクニック

チーフエンジニアの森崎です。ROCKのマスタリングのポイントは(ベテランのミキシングエンジニアの方なら、当たり前のテクニックとしてミキシングの段階でできがってるポイントではありますが)
1.バンドの一体感
2.演奏のスピード感
です。今回はこれをEQで表現するテクニックについて。低域、中域、高域に分けて音作りのポイントを書いていきます。

<低域>
まず最初は低域の音作りから。キックはサビでもしっかり聴こえるよう120Hzを強調してアタック感を出します。ベースは60Hz辺りを少しカットし透明感を出します。エレキギターは180Hz前後を強調すると厚みがでます。ベースラインはレベルを上げるのではなくキックとのかぶりを抑えるのがポイントです。ここまでが低域の音作りです。

<中域>
次に中域の音作り。600Hz~800Hzを強調してバンド感をプラスしましょう。ギターが一番かっこ良く聴こえる帯域を探して強調してください。さらに1.0kHzも強めて刻み感・リズム感を出します。そして300Hz~500Hz辺りをQを狭くして-1.0dBほど弱めて全体の抜けを良くします。この帯域をマイナスEQすると高域をEQせずに抜けを良くすることができます。

<高域>
低域、中域でしっかり音作りをすれば高域のEQは微調整で十分に効果があります。明るく仕上げるには4kHz~8kHzをほんの少し強調します。

最後にキックがセンターでしっかり鳴り、サイドをギターが支えるように全体の音量、帯域を微調整します。タイトに仕上げたい場合はシェルビングEQでローエンド(25Hz以下の帯域)を緩やかに落とすのが効果的です。マイナスEQを上手に使えば高域のピークを出さずに音量を入れることが可能になります。

PS. ミックスでギターのPANを極端に振りすぎると音量を入れた時に歪みやすくなりますのでよく注意してください
2013-7-19改訂

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2013年7月18日木曜日

DSD Field Recording:MUSHのDSD録音記(その6)「池上本門寺で500の風鈴を聴く」

池上本門寺の「500個の風鈴」をDSD録音してきました。所謂「風鈴の音」を想像しながら百段ある石段を登りながら聴こえてきたのは鈴虫か蝉の声かと思った(にしちゃ時期も早いなと思いつつ)ほど予想外の音。風鈴はガラス製ではなく金属製で、500も集まると結構強烈です。

木と木の間に括りつけられた風鈴がまるで結界のような音場をつくりだしていて、でも決して耳には痛くない。脳に直接届いているような、すごく不思議な場でした。始発電車の時間帯だったのですがすでに近所のご年配方と犬の散歩客がいて、それは避けられず。この「500個の風鈴」の設置は7月20日までだそうです。

さらに本堂では朝の読経が行われていたのでこちらもかなりオフ目にDSD録音。奥まった本堂からさらに約10メートル離れた所です。風鈴は後方50メートル以上のところですが、これだけの音量で届いていました。



今週末は川崎大師の風鈴市を録りに行く予定です!


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2013年7月17日水曜日

山の上でもコーヒー!

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。
昨日は晴天なり、昨日は晴天なり……都会の喧騒に慣れきってしまった耳をリセットするため(というのは冗談 ^^;)、谷川岳に登ってきました。


まずは土合口からロープウェイで一気に天神平へ。

以降は、ガレ場や岩場(かつ急斜面)が度々登場。ロープや鎖がありがたい。
(おそらくこのあたりで「山と高原地図」を落としてしまいました……何となくコースを覚えていましたが、やはり不安。とはいえ標識がわかりやすかったので助かりました)

さあて、山頂はもうすぐですよ! あちこちに雪渓が見えます。

トマの耳への道中、山小屋を振り返る。

トマの耳からオキの耳を目指すぞー!


オキの耳(▲1,977m)、到着!

そして、サイデラ名物・ハンドドリップで淹れたコーヒー!!!


オマケ・その1。コバイケイソウ(たぶん)。


オマケ・その2(申し訳程度の音ネタです)。
Pioneer「Sound Lab./Global Sounds」リンク

サンチョウ ベリー マッチ! (ん?)


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2013年7月16日火曜日

R&BのEQテクニック

チーフエンジニアの森崎です。

R&Bの音作りのポイントはこの4つ。
1.存在感のあるボーカル
2.抜けの良いコーラス
3.切れのあるクラップ
4.音像が大きく弾力のあるキック


1.存在感のあるボーカル
声の芯をしっかり出すことが大切です。600Hzでボリューム感を出し、2.5kHzで太さを強調。6.3kHzで子音の抜けを良くします。そして最後に1.0~1.2kHzで輪郭を強調します。

2.抜けの良いコーラス
コーラスの基本成分は1のボーカルのEQで補えつつ、さらに16kHz辺りを少し強調して空気感を出すと抜けが良くなります。

3.切れのあるクラップ
サウンド全体の切れを出すのに200Hz~500Hz辺りをカット。180Hzを強調し太さを出しボーカルにも関わる1.0~1.2kHzを微調整します。この1kHz前後の帯域はスネア、クラップ、ボーカルの輪郭など重要な楽器の成分が存在する帯域です。

4.音像が大きく弾力のあるキック
R&Bのキックのサウンドは余韻が次の音符にかぶらないよう響きの緻密なコントロールが大切です。低域のレンジが伸びすぎている場合は25Hz前後からローカットし音をタイトにします。ボリューム感は100Hzから130Hz辺りで強調します。柔らかい質感に仕上げるために30Hz~50Hzを強調する事もあります。そして最後に30Hz~100Hz辺りを少しカットしてベースの透明感を出します。近い帯域を複雑にEQするのでEQは1台ではなく2台使った方がやりやすいと思います。


コンプ、リミッターはアタックタイムは速めで音が鈍らないようにしましょう。また、ソフトリミッターのみだとボリューム感は出ますがタイトさは表現できないのでリリースタイムの速いリミッターで補います。
皆さんが思っていたよりも低い周波数をEQしていたかと思いますがそこがポイントです。何度も書いていますが「100Hzから10kHz辺りの帯域で音作りをする」ことであらゆるシステムでバランス良く音楽を再生できることが可能になります。
まずはボーカルとキックに注目して音作りしてみて下さい。
2013-7-16改訂


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2013年7月12日金曜日

J-POPのマスタリング(その2)「J-POPらしさを表現するための”超具体的な”EQテクニック」

チーフエンジニアの森崎です。本日はJ-POPのマスタリングについて(その2)。

J-POPのマスタリング(その1)「ボーカルを引き立てる機材の選択」では実際に僕がマスタリングで行なっている、ボーカルを引き立てる機材とケーブルの選択について書きました。今回はJ-POPらしさを表現するための「超具体的な」EQテクニックです。

<明るく抜けのいいヴォーカル>
630Hzでボリューム感を出し2.5kHzで艶をプラス、6.3kHzで子音の抜けを良くします。そして最後に1.0kHzで輪郭を強調します。

<リズムトラック>
キックを120Hz、スネアを1.2kHzで強調しビートを強調させます。ベースは50Hz〜100Hzを少しだけカットして透明感を出します。低域をタイトにするにはフィルターをスイープしながらローエンドをカットします。透明感のある音からマットな音に変わる瞬間があるのでそこからカットします(25Hz〜30Hz前後)。

<輝きをプラス>
10kHz辺からシェルビングEQを使って空気感をプラスします。最後に12kHz〜16kHzをほんの少し強調してキラキラ感を表現して下さい。

J-POPはミックスの段階で既に派手な音作りをしている場合も多いので、マスタリングではオリジナルと比較しながらファイナルタッチを加えることが大切です。特にいろいろなシステムで試聴されるジャンルなので、iPodやラジカセなどの再生帯域を考えて100Hz〜10kHzの周波数帯を念頭に置いての音作りすることをおすすめします。


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2013年7月11日木曜日

DSD Field Recording:MUSHのDSD録音記(その5)「浅草寺のほおずき市と風鈴」

浅草の浅草寺で毎年7月9・10日の二日間行われるという「ほおずき市」に行ってきました。多くのほおずきの鉢には風鈴が付けられていると聞いて、これはいい音風景だろうとDSDフィールドレコーディングに行きました。すごくにぎわっていましたよ。



風が強く吹いた時の風鈴の音色があまりに激しいので、もう2−3歩離れればよかったなと思いました。ちなみに、7月10日に参拝すると、「四万六千日間毎日お参りしたのと同様の功徳を得られる」と言われているそうで、なんのこっちゃという感じです。


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2013年7月10日水曜日

iPhone ® で録音!

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。

最も身近なレコーダーといえる iPhone ® で、演奏をきれいに録音するためにあれこれ考えてみました。研究途中のメモですが、是非お試しくださ〜い!

用意するもの:折りたたみ式譜面台、ハンドタオル(またはハンカチ等)


1.iPhone ® を機内モードにする、アラーム類をOFFにする

2.譜面台にハンドタオルを敷いてクッション&吸音材とし、マイクロフォンのあるホームボタン側を音源に向け iPhone ® を設置する(台などに直接置かないのがコツ! 周囲に空間を確保します

※できれば、ビニルテープ等で落下防止対策を施す(iPhone ® を譜面台に貼り付ける)

※ iPhone ® を、奏者(音源)から水平方向に2m〜5mほど、垂直方向に3mほどの位置に設置できると良質な響きが捉えられると思います。高さ確保のため、譜面台をテーブルの上に置いたりできると良いのですが……色々試してみてください!

3.録音する




アプリは「Recordium」を使ってみました。設定はこんな感じ↓


iPhone は Apple Inc.の商標です。 iPhone 商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。


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2013年7月9日火曜日

J-POPのマスタリング(その1)「ボーカルを引き立てる機材の選択」

チーフエンジニアの森崎です。本日はJ-POPのマスタリングについて(その1)。

J-POPのマスタリングのポイントは
1.ボーカルにスポットライトが当たっているかのような存在感のある音作り
2.ボーカルを華やかに引き立てるキラキラ明るく元気なサウンド。
があります。

僕のJ-POPのマスタリングでは、音に厚みを出すためにPrismSound MLA-2(アナログコンプ)をよく使います。インプットレベルを大きめに調整して「ハーモニック・ディストーション」の効果を狙い、音の艶と透明感を付加します。

MLA-2のインプットへのラインケーブルにはMOGAMI2549を使います。このケーブルはSaidera Ai SD-9003と比較するとレンジは広くないですが、逆に言うとローエンドとハイエンドが適度に抑えられてボーカルの芯の帯域が出てくるのでJ-POPにはぴったりです。2549は1メートルあたり100円台で買えるケーブルですがマスタリングではサウンドの方向性に合った機材を選択することがとても重要なのです。もう少し低域やガッツが欲しいときはTRANSPARENT Music Link Superを使います。このラインの選択は声質に大きく影響するのでいくつか聴き比べながら時間をかけて選択しています。
2013-07-08改定


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2013年7月5日金曜日

リミッターの使いこなし(その2)「ソフトリミッターを使い分ける」

チーフエンジニアの森崎です。
リミッターの使いこなし(その2)としてリミッターとソフトリミッターの使い方を説明します。

プラグインやデジタルコンプには、
1.リミッター
2.ソフトリミッター
などの名称でちがうアルゴリズムが用意されている機種があります。

1.リミッターはガッツリ効きます。こちらは特に歪みやすい音、ピアノ、左右に広がるディストーションギター、アタックの強いキックなどに有効です。僕の場合はどうしても抑えきれない突発的なピークがある場合はリミッターを使います

2.ソフトリミッターは緩やかに効きます。木管楽器などアタックが弱い楽器やレベルを入れずに仕上げる楽曲に有効です。僕は最初はまずソフトリミッターを試します。ピークが少ない楽曲の場合はソフトリミッターだけで十分に音をまとめることが可能で、より自然な音の仕上がりを得ることができます

ナチュラルな音に仕上げるにはソフトリミッターで全体をまとめつつリミッターを補助的に使うのがポイントです。2つのリミッターのサウンドの特徴は前者は輪郭がハッキリしたキレのあるサウンド、後者はナチュラルで暖かみがあるサウンドです。ソフトリミッターのパラメーターを上手に設定してテープコンプレッションのような効果を作るテクニックもあります。2ミックスにトータルでかける場合は前段のソフトリミッターと後段のリミッターとのバランスでサウンドのキャラクターを微調整できます。ナチュラルな音に仕上げたい場合はソフトリミッター寄りのセッティングで、パンチのある音に仕上げたい場合はリミッターをしっかりかけたほうがいいでしょう。いずれのセッティングもリミッターをかけていないオリジナルの音源と比較試聴しながら音作りすることをお勧めします。
2013-07-05改定


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2013年7月4日木曜日

梅シロップができた!

どうもMushです!

ついに、ついに。ぼくが愛をこめて仕込んだ梅シロップが完成しました!Crystal Clear!

湯煎で加熱消毒して密封。あっという間になくなちゃうんですけどね。けさは朝から梅ジュース乾杯しました!

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2013年7月3日水曜日

ピッチ ピッチ ネジ ネジ 乱 乱 乱

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。



「ネジが合わなくて、マイクロフォンを取り付けられない!」てなことが無いように、ライブレコーディングには「変換ネジ」を持参します。とても参考になるページをリンクしたので、「変換ネジ」についてご存知ない方は御覧ください。

Sound House/PA & レコーディング > ダイナミックマイク > 変換ネジ

SONY/Q & A「マイクホルダーのねじ規格は、どのようなものですか?」

TOMOCA/変換ネジアダプター

実に多くの種類(ピッチ)が存在(乱立?)していますよね。しかし、これら全種類を(しかも複数個)持ち歩くのは中々に大変。そこで「変換する確率の高い組み合わせ」を用意することになります。

まず、コンサートホールにあるのは「1/2 BTS」か「3/8 AKG」が殆どですので、下記はマストアイテム! 近年国内で販売されているマイクロフォン・ホルダーの殆どは、何らかの形で「3/8 AKG」に対応しています。

1/2 BTS → 3/8 AKG
3/8 AKG → 1/2 BTS

その他、カメラ用の三脚に使われている「1/4」も何かと便利です。いわゆる “ICレコーダー” には、三脚への取り付けに対応しているものが多くあります。三脚にマイクロフォンをつけたり、マイクロフォン・スタンドに小型カメラをつけたり……

1/4 → 1/2 BTS
1/2 BTS → 1/4


……と、頭ではわかっていても似たようなサイズのネジがありますので、不安な場合は “変換したいネジ” を持参して売り場で試すと確実です。音を扱う職業人は、地味にネジと戦っているのであります。


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2013年7月2日火曜日

低域の処理(その2)「ローカット」

チーフエンジニアの森崎です。

「低域の処理(その1)」ではボーカルを聴かせるための低域の処理について書きました。本日は「ローカット」の具体的な方法について説明します。重要なポイントは2つ。

1.演奏を邪魔する低域をカットする
2.ウーハーに無駄な動きをさせないようにする

1.PCのスピーカーからオーディオシステムまで、あらゆる環境で音楽をバランス良く再生するにはローカットが必要な場合があります。演奏を邪魔している低域のマイクのかぶりや部屋鳴りを抑えるとサウンド全体が明るくなり透明感が出てきます。

2.演奏に不必要なローエンドをカットすることでウーハーが余計な振動をしなくなり出音そのものがクリアーになります。ウーハーが動いている方が低音が出るイメージがしますが実際には出来る限り動かさずに再生することがポイントです。

実際にどのような帯域からローカットをするのか確認していきましょう。ドラムのキックでは、アタックの成分は80Hz/100Hz/120Hz/160Hz辺り、胴鳴りは40Hz/50Hz/60Hz/80Hz。しかし部屋鳴りは20Hz/25Hz/30Hz/40Hz以下の帯域にも存在します(1/2 octの関係:こちらはあくまで僕のイメージです)。この部屋鳴りを上手に抑えることが出来ると必要なキックのサウンドがグッと前に出てきます。

次にEQを操作しながらローカットを開始する帯域を探します。低い周波数から高い周波数へ徐々にスイープしていくと(20Hz→40Hz)透明感のある音からマットな音に変化していきます。質感だけでなく音の輪郭も変化してきます。抜けが悪くなる一歩手前ぐらいで音像が大きく厚みのある音になるスイートスポットが存在します。わずか1Hzの違いでサウンドが大きく変化しますのでじっくり聴き比べながら行なって下さい。

こちらの方法はマスタリングだけでなくトラックダウンのトータルEQにとても有効な手段です。ぜひ皆さん試してみてください!


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2013年7月1日月曜日

KORG AudioGateの基本性能

**AudioGateでできること**
1.DSD(2.8~5.6MHz、WSD/DSDIFF/DSF)とPCM(WAV/AIFF/MP3他(OSにより異なる)、 44.1kHz〜192kHz、16Bit〜32Bit(float))における相互変換。アップコンバートやダウンコンバート。 2種類のディザーあり。
2.曲ごとに0.1dB単位でDSDドメインでのレベル調節。曲ごとまたは各曲間のバランスを保持してのノーマライズ
3.PlayStation3などで再生できる「DSD Disc」(2.8MHz DSF)や、「AudioCD(CDDA)」の作成。
4.DSDドメインでの簡易編集。曲の分割・結合・フェード処理・音量調整・L/Rバランス調整。
5.DSDや192kHzなどのハイサンプルデータのPCMリアルタイム変換(ダウンコンバート)出力。コンピュータに接続されたDirect Sound/ASIO(Windows)、Core Audio(Mac OS X)デバイスから出力可能。

**AudioGateでできないこと**
1.クロスフェードはできない=音が連続する箇所での編集はできない
2.DSDで書きだすと頭とエンドにごく短いフェードイン/アウトが付加する=音が連続している箇所でファイルを分けると、ファイルの分け目で一瞬の無音ができる
3.曲間(無音)を追加することはできない。無音ファイルを用意して結合しても結合箇所でノイズが乗ることがある。

ここまで2013-07-01改定


記念すべき2010年11月15日、KORGのDSD/PCM変換ソフトウェア、「AudioGate」のフリーDLが開始されましたね!今回のバージョンアップ(Ver2.1)から、MRシリーズのハードウェアを持っていない方でもTwitterアカウントがあれば誰でもAudioGateを使用することが可能になりました!

今回のバージョンアップ内容は3つ。
1.上記の通りMRのハードウェアが無くてもTwitterアカウントでAudioGateをアクティベート可能。
2.オートツイート機能。AudioGateでのファイル変換時、Twitterに直接つぶやける(任意)。
3.オートアップデート機能。ソフトのバージョンを自動で常に最新に保ちます。
AV Watch「藤本健のDigital Audio Laboratory」でおなじみの@kenfujimoto氏のBlogに詳しくレポートされていますよ→「PCでDSD再生を可能にする無料のTwitterウェア、AudioGate

Twitter上でのAudioGate変換中継は#AudioGateにてチェックしてくださいね!

==

Twitterでも超話題!になっている、KORGのPCM/DSD相互変換ソフトウェア「AudioGate」のフリーダウンロード化(Ver.2.1)は2010年11月15日から!

終了しました。これにあわせて、サイデラ・モーニングセッション#026では「AudioGate徹底検証」を行ないますよ!開催内容は、1.AudioGateの基本操作 2.PCMtoDSDアップコンバートの音質 3.DSDtoPCMダウンコンバートの音質 です!


++告知++
サイデラ・モーニング・セッション#026
テーマ:「KORG AudioGate徹底検証」
日時:2010.11.15 月曜日 9:00AM-10:00AM
場所:サイデラ・マスタリング (PMC MB1 x5.1ch(最寄り駅;東京メトロ外苑前、JR原宿)
参加申し込み:saraudon009@gmail.comまで、メールにてお名前/ご所属をお知らせ下さい。詳しくはこちら。
++

サイデラ・マスタリングでのAudioGate使用法についてはこれまでもBlogで紹介してきましたが、フリーダウンロードになるのでAudioGateの基本性能のおさらいです。KORG MRシリーズをお持ちでない方も、OtotoyなどでダウンロードしたDSDデータを楽しむことが可能になりますね!

1. DSD(2.8~5.6MHz、WSD/DSDIFF/DSF)とPCM(非圧縮/可逆圧縮/圧縮、44.1KHz〜192KHz、16Bit〜32Bit(float))における相互変換。アップコンバートやダウンコンバート。
2. 曲ごとの0.1dB単位でのレベル調節。各曲ごとまたは各曲間のバランスを保持してでのノーマライズ。
3. PlayStation3などで再生出来る「DSD Disc」(2.8MHz DSF)や、「AudioCD(CDDA)」の作成。2種類のディザーあり。
4. ソングの分割・結合・フェード処理・音量調整・L/Rバランス調整など、DSDドメインでも可能な基本的な編集機能。ただしクロスフェードは出来ない。=音が連続した箇所での編集は出来ない。
5. DSDや192KHzなどのハイサンプルデータも、コンピュータに接続されたDirect Sound/ASIO(Windows)、Core Audio(Mac OS X)デバイスからPCMリアルタイム変換(ダウンコンバート)して出力可能。

「オーディオ・フォーマット変換アプリケーション・ソフトウェアAudioGateのフリー・ダウンロードを11月15日から開始。」
”コルグDSDレコーダーMR シリーズに付属していたAudioGateがv2.1からフリー・ダウンロードとなり、MR シリーズの枠を超え、DSD の可能性をすべての人にお届けします。フォーマットのダウン・コンバートだけでなく、他のフォーマットからDSDへのアップ・コンバートもok。そのほかオーディオCDのみならずDSDディスクの読み込み/書き込みも可能です。お気に入りの楽曲をDSD でダウンロードして聴いたり、今あるファイルをDSDフォーマットへ変換したり、DSDの最高音質をぜひ手に入れてください。
AudioGate v2.1は2010年11月15日より、 www.korguser.net/audiogate から無償ダウンロード開始予定です。”
主なアップデート内容
1. Twitter アカウントによるアクティベーション方式を追加
コルグ MR シリーズをお持ちでない方でも、Twitter アカウントさえあればどなたでもフリー・ユーザーとしてAudioGate をお使い頂けるようになります。
※コルグMR シリーズをお持ちでないフリー・ユーザーの方には、一部制限事項があります。
2. オート・ツイート機能を追加
この機能のオンに設定すると、お使いのTwitter アカウントからAudioGate が自動ツイートします(アクティベーション時、エクスポート時、およびディスク作成時)。
※ツイート前には必ずツイート内容確認用のダイアログが表示されます。AudioGate が無断でツイートすることはありません。
3. オート・アップデート機能
AudioGate から直接、アップデートの確認と最新版のダウンロードができるようになります。お使いのAudioGate を常に最新版に保って頂くことで、より高いパフォーマンスと安定性を得ることができます。
--2010.11.5KORGニュースより引用--



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2013年6月28日金曜日

低域の処理(その1)「キックとベースとボーカルと」

チーフエンジニアの森崎です。

低音をうまく処理することは、ジャンルを問わずボーカルを聴こえやすくするキーポイントです。そのポイントとは?
1.センターに定位する音をきちんと整理する
2.キックとベースのバランス

1.センターに定位させるのは「キック「ベース」「スネア」「ボーカル」など楽曲の主役となる音ばかりです。これらのサウンドをどんな再生システムでもバランス良く聴こえるように仕上げることが大切です。まず最初にボーカルとキック、ベースのバランスに注目しましょう。この低音楽器が大き過ぎるとボーカルが引っ込んで聴こえます。逆にボーカルを前に出したければ100Hzより低い帯域をシェルビングEQで0.5dB~1.0dBマイナスします(もっと細かくレベル調整を施したほうがいいです)。このテクニックはとても効果的です。

2.ボーカルとキック、ベースのバランスが決まったら更にキックとベースのバランスを微調整します。キックのバランスが大きいことには比較的問題無いのですが、ベースが出過ぎているとボーカルが聴こえにくくなります。ベースはキックに比べ音符が長いのと、音程があるために特定の帯域でボーカルをマスクすることがあるからです。解決するにはローカット、シェルビング、ピーキングEQなどのテクニックを使って「曲のバランスが崩れずにベースが抑えられるポイント」を丹念に見つける必要があります。

EQで迷ってしまったらボーカルの歌詞の聴こえ方に注目してください。わずかな周波数の違いで声の輪郭がすっと浮かび上がるポイントがあります。そこがスイートスポットです。次回は「ローカット」についてより具体的なEQのテクニックを説明します。
2013-6-28改定


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2013年6月27日木曜日

『カスタムメイド12面体(無指向性)スピーカー』譲渡します(その7)


**4台すべて売約済となりました2013年6月27日**
サイデラ・マスタリングのスタジオには天井部分に4つの12面スピーカーがつり下げられています。ピアノ、ボーカル、ギター、フルートなどアコースティックの楽器を録音する際に「サンプリング・リバーブ」を使用して、実際のコンサートホールやカテドラルの響き(IR データによるコンボリューションリバーブ)を付加することができます。生音はダイレクトに、そして初期反射と響きをMono Input - 4 output (L-ch, R-ch, surround L-ch and surround R-ch)により、立体的な響きをつけることができるのです。10人中10人が「まるでコンサートホールのような響きがする」と感想を述べます。サイデラ・マスタリングをご利用の際は、ぜひご体験ください。

そのアプリケーション開発時に使用していた 『カスタムメイド12面体(無指向性)スピーカー』を譲渡します。スピーカーユニットはアルテックのフルレンジ使用でエンクロージャは木製、ハンドメイドです。高所へのつり下げは自己責任で格別の注意の上でご使用ください。

2013年6月27日価格改定
1台=42,000円
2台=73,500円
3台=94,500円
4台=105,000円

中古、現状渡し。ご希望の方はお電話にてお問い合わせください。
03-5410-6789

オノ セイゲンが紹介した録音方式にジョージ・マッセンバーグも絶賛:
部屋にリヴァーブを加えるという録音テクニックは、とても革新的。"This technique, adding reverb is a revolutionary. And yet I've never heard before, it's new. Would you say this is something is your invention? I've never seen this. This is new. That's great!"


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2013年6月26日水曜日

音の根と幹

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。 録音には「空間を録る」というアプローチがありますが、これは吉本隆明さんの「言葉の根と幹は沈黙である」に相通ずると思っています。

「音を伝える(考え様によっては音そのものである)空気によって満たされた “空間” が存在するからこそ、演奏が成り立つ」


こう考えますと、「音の根と幹は “空間” である」といえるのではないでしょうか。音とは呼べない、風紋や波紋のような微細な空気のゆらぎ。その空間が持っているノイズ。これらが、いわゆる “臨場感” に直結するのでは――DSDレコーディングは、この “空間” を捉えるポテンシャルを持っているのです。




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2013年6月25日火曜日

EQの使い方(その7)「奥行きを出すテクニック」

チーフエンジニアの森崎です。マスタリングはコンプを掛ける印象が強い方が多いと思うので、音を前に出す作業だというふうに考える方も多いのでは?実は、マスタリングでも奥行きや立体感が表現することができます!今日はそのテクニックを説明します。

奥行きを出すのに必要な機材はEQとコンプ。ルーティングはEQ→コンプとし、
1.前に出したい音はEQで強調し、後ろに下げたい音は削ります
2.EQのQを狭くすと特定の帯域がはっきりと前に出ます
3.EQのQを広くすると広範囲の帯域が緩やかに前に出ます
そのからくりは、EQ強調した帯域はコンプが反応し、削った帯域はコンプが反応しにくくなるため。23の音色の違いをよく覚えてください。

例えば4リズムの歌ものでキックを前に出してベースを後ろにしたい時。キックのビータがヘッドに当たる音(アタック)、響き(部屋鳴り)とベースを別々にEQしていきます。

1.キックのアタックを強調するために120Hz辺りをQを狭くして強調します
2.響きは柔らかくしたいので25Hz〜40Hz辺りをQを広めしてに強調します
3.ベースは後ろに下げたいので60Hz辺りをQをやや広めにして削ります
4.逆にベースのメロディーを前に出したい場合はQを狭くしてその帯域を強調してください

僕の場合はEQ→コンプの後にさらにEQをかけます。低域の微調整、ボーカルやシンバル、ハットなどのピークの処理を施し全体のバランスを整えてレベルを調整します。

マキシマイザーで単純にレベルを大きくすると平面的な音になりがちですが、このようにEQできちんと音処理をすればレベルが入っていても奥行きのあるサウンドを表現することが可能になります。重要な事は「楽器が伸び伸びと自然な鳴りをしている」ことです。せっかく奥行きをつけてもレベルを入れすぎれば平面的な音になるので注意しながら音作りしてください。
2013-06-25改定

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2013年6月24日月曜日

人生とは旅であり、女は女であり、マスタリングとはアレである。

人生とは旅である(ドヤッ

どうもMushです!よく言い切りのかたちでの名言って(うまいこと言ってんだか言ってないんだかなものも含めて)ありますよね。「女は女である」とか←それは違う
それに当てはめてマスタリングとはなんだろうと考えると、ぼくの中では「マスタリングとはコミュニケーションである」になるんですよね。マスタリングに限らず「音楽とはコミュニケーションである」でもいいと思うのですが。

音っていうのは本当にむずかしいですよね。目には見えないし、かたちにも残らない。味もなければ香りもない。しかも頭部伝達関数や心理空間領域では個人差があり、また必ず趣味趣向がありますから、同じ音を聴いたとしてもまったく同じ印象を持つことはまずない。その溝を埋めることからはじめないと、音の作業を共有することはできないのです。そのために必要なことを一言でいうと、まさにコミュニケーションだと思います。

そういう意味で、サイデラ・マスタリングではコミュニケーションにこだわっていきたい、そう思っています。受け付け段階からクライアントがどんなマスタリングを求めているのか?予算は?そして実際のマスタリングはどのように仕上げるか?ハッピーな気持ちでお帰りいただくのには絶対に欠かせないコミュニケーション。みなさんはマスタリングとは、なんだと思いますか?


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2013年6月21日金曜日

リミッターの使いこなし(その1)「アウトプットレベルを変える」

チーフ・エンジニアの森崎です。

「コンプの使い方について」の質問は立ち会いマスタリングの時に沢山頂きますが、最近では「リミッターの効果的な使い方」についての質問も増えてきました。本日はその効果的な使い方の一つ「アウトプットレベルの設定」について。

基本的に僕がマスタリングをする時はリミッターのアウトプットレベルは0dBFSに設定しています。レベルを最大限まで使い切り、メーターは振り切ってもレンジが広く奥行きがあるサウンドに仕上げるには、

1.入力レベルの設定
2.シーリングレベルの設定
この二つの設定が大切です。

1.リミッティングしても歪まずにレンジが広い音に仕上げるポイントは入力レベルの設定です。マスターフェーダーにリミッターをインサートしてもメーター上で赤が点く、デジタル特有のざらついた音に聴こえる場合にはまず最初にリミッターの入力レベルを下げて歪みを抑えます。

2.メーターの赤は消えたけどサウンドが固く聴こえる、ざらついて聴こえる場合はシーリングレベルの設定を変えましょう。プラグインにもよりますがシーリングレベルを0dBFSに設定しても完全に音が止まりきっていない=歪むことがあります。このような場合は無理をせずにリミッターのシーリングレベルを-0.1dBや-0.5dBほど下げてみて下さい。高域が滑らかになり濁りがなく透明感のあるサウンドに聴こえたらOKです。

ただしミキシングではリミッターはあくまで補助的に利用してフェーダーバランス、EQ、コンプで音を仕上げるのが基本です。2ミックスの音量レベルが低くてもマスタリングでレベルを大きく仕上げることが可能ですので、リミッターをかけた音の質感が好みでなければ外してしまっても問題はありません(ピークが出ないようにEQやフェーダーバランスでの処理は必要です)。
「最終的にその機材を使うことが作品にプラスになっているか?」ということを判断基準にしてください。
2013-06-21改定


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2013年6月20日木曜日

Q&A(その6)楽器(コーラスだけ、ボーカルだけ、ギター、ベースと、いろいろ)ごとのバランスを変えることはできますか?

Q6: 楽器(コーラスだけ、ボーカルだけ、ギター、ベースと、いろいろ)ごとのバランスを変えることはできますか?

大きくバランスを変えることはできません。
が、特定の楽器だけをより際立たせたり、より聴こえやすくすることは可能です。コーラスだったら倍音をプラスしてよりきらびやかに。ボーカルであれば歌詞をはっきり聴かせて。ギターもエッジ感を強調してドライブ感を増したり。ベースは透明感を出すことでメロディーがより聴こえるようになりグルーブ感を出す。キックは音量を大きくするのではなく音像を大きくすることでより迫力を出す。これらは一例ですが、マスタリングでの仕上げによってさまざまな聴かせ方が可能です。ボーカルの言葉をはっきり聴こえるように処理しただけで、ボーカルがバンドを引っ張っているようなグルーブ感のあるサウンドに変化するんですよ。

マスタリングではポイントとなる楽器をほんの少し引き立てるだけで、カメラのピントが合ったように、サウンドが鮮明に、より深みを増して聴こえるようになります。

またサイデラ・マスタリングでは、ステムミックスでの持込みも歓迎します。ミキシングの最後の微調整をこちらで確認することにより、妥協のない仕上がりに結果的により短時間で到達できます。ステムを持ち込まれる場合は、すべてのトラックをフェーダーをゼロで並べた時にミックス時のバランスになるように書き出してください。


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2013年6月19日水曜日

自 “遊” 自在

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。まずは、とある現場の写真を御覧ください。



場所はレストランバー、ワンポイント・ステレオでの収録です。マイクロフォンを設置したい位置にマイクスタンドが立てられない状況ゆえ天井から吊るすことに……そこで活躍したのが、「自遊自在」というワイヤー。程よい強度がありながら、その名の通り “自由自在” に曲げられ、様々な場面に活用できます。また、何度か折り曲げれば手で切断できるので、工具が手元にない場合でも便利。今回は、梁に付いていたフックを利用し3点吊りとしました(空調配管にマイクケーブルを一周させているのは、万一の落下防止策)。「自遊自在」は、私の工具箱に入っている定番グッズです☆

注)吊りは、本来の用途とは異なった使い方です。ご使用の際は自己責任にて!

追記)今回使用したのは「頑固自在」でした。勘違いスミマセン!!!

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2013年6月18日火曜日

EQの使い方(その6)「ハイを明るくするマスタリング」

チーフ・エンジニアの森崎です。

クラブミュージックのマスタリングで「ハイを上げてほしい」というリクエストがあります。このハイを上げるというのはただ高域をEQで持ち上げるだけでは解決しません。実際には聴感上の明るさが必要なんです。(僕の場合高域はだいたい4kHz以上の周波数ととらえています。)

1.どのようなアレンジで曲が構成されているのかの確認
2.聴感上で明るく聴こえるEQ

1.まずはどのようなアレンジで曲が構成されているのか?観察するようにじっくり聴きます=クリティカル・リスニング。例えばハウスの場合だったら、ハイハット、スネア、ボーカル、シンセなどが中心となって曲が構成されていますね。何をしているのかというと、EQのターゲットにする楽器を探っているのです。

2.聴感上で明るく聴こえるよう仕上げるには、「トップエンドまで伸びる倍音」「芯のある存在感のある高域」の両方が必要です。ハイハットの音は「チッ、チッ、チッ、チッ」より、「シッ、シッ、シッ、シッ」と聴こえる方がビートが立った明るいサウンドを得ることが出来ます。音の芯を出すにはクラップやスネアの輪郭をしっかり表現します。音のニュアンスは「トントントン」よ「タッタッタッ」と聴こえるように。このサウンドがクラブミュージックらしさを強調できます。

今回はあえて周波数を書きませんでした(笑)。皆さんご存知だと思いますが使用する機材によって周波数は同じでも出音のフィーリングは微妙に異なります。大切なことは自分の耳で聞いて心地いいサウンドに仕上げることです。上のイメージを参考にぜひ踊れるサウンドを作ってください!


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2013年6月17日月曜日

Q&A(その5)DDPって何ですか?

Q5: DDPって何ですか?

「Disc Description Protocol(ディスク・ディスクリプション・プロトコル)」。データファイル形式の、CDプレス用マスターの納品フォーマットです。記録媒体に依存しないデータファイル形式のため、HDDやUSBメモリなどに保存できます。サイデラ・マスタリングでももちろんDDP納品に完全対応、DDP納品を推奨します。高品質な「That's DVD-R for master」にディスク・アット・ワンスで書き込んで納品しています。

DDPのメリットは
1.データの保存性に優れている(HDDなどへのバックアップが容易)
2.限りなくマスタリング時のオリジナルデータに近い仕上がり

CDプレス工場に納品するマスターは、「3/4(U-matic tape)」から「PMCD(CD-R)」へ、そして現在は「DDP」での納品になりました。海外の一部を除きほとんどのプレス工場がDDP納品に対応しています。特に海外のプレス工場でCDプレスをする場合、マスターが手元に戻ってこないケースがあるので、お手持ちのHDDへデータをバックアップしておけるDDPは安心です。また「ジッター」や「記録媒体固有のエラー」からも解放され、プレス工場での行程もシンプルになるため、音質変化が最も少ないです。

ただしデメリットがひとつ。それは専用のソフトウェアがないとDDPファイルを開くことができないことです。DDPは多くの方が試聴することもできないので、サイデラ・マスタリングではご試聴用のオーディオCD-RかWAVデータを一緒にお渡しします。


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2013年6月14日金曜日

コンプの使い方(その1)「ダイナミックス系機材の種類」

チーフエンジニアの森崎です。本日はダイナミックス系機材の種類とマスタリングでの使用法について説明します。

皆さんご存知の通りマスタリングではレコーディングやミキシングのようにボーカルやキックなど、楽器単体にコンプをかけることはできません。基本的には2chでかける「トータルコンプ」です。最近では「コンプをかける』という言葉は、コンプ、リミッター、ディエッサーなどのダイナミックス系のエフェクトを施すことの総称だったりしますね。僕のマスタリングの作業では、

1.マルチバンドコンプ
2.リミッター
3.ディエッサー
主にこの3種類を使って音作りをしています。

<マルチバンドコンプ>
入力信号をいくつかの帯域に分割し、それぞれ個別にアタックタイム、リリースタイム、レシオ、 スレッショルドの設定ができるコンプレッサーです。
僕のマスタリングでは3バンドコンプをよく使いますが、その用途は「コンプをかける」のではなく低域、中域、高域の音量バランスを調整するためです。ミックス音源の低域が多すぎたら100Hz以下を-0.5dB、全体の抜け抜けを良くするために4kHz以上を+0.5dB、など。アナログ・テープレコーダーのリファレンス調整に近い使い方です。

<リミッター>
コンプレッサーが音量の変化を小さくする機材(大きな音を小さな音量に抑え、小さな音を大きな音量に増幅する=ダイナミックレンジを圧縮する)に対してリミッターはある一定以上のスレッショルド値から音量レベルを抑えてしまう機材です。
僕の場合はリミッターは「音を押さえ込む・潰す」という使用法ではなく、曲中のピークで赤がつかないようにするオーバーキラーとして使います。リミッターなしでレベルを入れた場合ピーク時にデジタル特有のジャリジャリした耳につくサウンドになってしまいます(ボーカルなどのピークがコントロールできていないとさらに酷く歪みます)が、リミッターを効果的に使って音量を入れた場合でもナチュラルなサウンドをつくっています。

<ディエッサー>
ディエッサーは一般的にはボーカルの耳障りな子音などを目立たなくするために特定の周波数をサイドチェインとして圧縮をかけることができます。これがボーカルだけでなくエレクトロ系などのノイズ成分が多いジャンルにも効果的です。ノイズには高周波数帯に思わぬピークが存在する場合があって、そういう時にディエッサーを使えばピークを抑えることが可能です。


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2013年6月13日木曜日

Q&A(その4)ミックス時はどんな事に注意すればよいでしょう?

Q4: ミックス時はどんな事に注意すればよいでしょう?

1.ローエンドとハイエンドを使いすぎないでください。ローエンドとハイエンドを使いすぎたミックスは、iPodやラジカセでは周波数的に再現しきれず、曲のイメージが変わってしまうことがあります。

2.できればボーカルアップ/ダウンなど、バージョン違いを作ってください。ひとつの作品の中でエンジニアさんやスタジオが違う場合、オケと歌のバランスが異なる場合があります。バージョン違いがあればコライザーで処理をするより精密なマスタリングが仕上げられます。

3.音量レベルはピークメーターで赤が点くレベルまでは入れないでください。ヘッドルームに余裕がある方が音が自然で厚みもあります。音量(ボリューム)は、マスタリング時に解決することをお薦めします。

関連記事:
波形のお話

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2013年6月12日水曜日

「東京音楽地図」

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。職業柄様々なコンサートホールへ出向くのですが、それらホールを一望できる情報源は限られています。しかし『音楽の友 2013年6月号』の付録に、主要ホールの特徴・解説が添えられた「東京音楽地図」が! 

(私はこれ欲しさに『音楽の友』を買ってしまいました。音楽之友社さん貴重な企画を有難うございます♪)

そうしたら、本誌の特集も興味津々。「全国ホール最新事情」には、座談会「演奏家の耳に届くホールの響」や「ホールとオーケストラの素敵な関係」、「ホールとピアノが出会うまで」と、録音をするうえでも参考になる記事が満載です。



……と、ここまで書いておりますが広告料は一切頂戴しておりません(笑)『音楽の友 2013年6月号』、個人的にオススメします!


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2013年6月11日火曜日

次世代のエンジニアのために

チーフエンジニアの森崎です。
今年もマスタリングの講義をしに母校の音響芸術専門学校に行ってきました。2日間の授業では、

1.マスタリング前後の試聴と音の違いの表現方法
2.スピーカーセッティングの基礎

をテーマに授業を行ないました。

前半は実際にマスタリング前後の音を比較試聴して、学生さん自身の言葉で違いを表現してもらいました。皆さん違いは分かっていても「自分が感じたことをどのように相手に伝えるのか」最初は言葉選びに苦労していました。そこで「この曲ではアーティストさんから声の輪郭とキックのアタックを出して欲しい!とリクエストが有りました。現場ではそういう言葉を使ってコミュニケーションをするんですよ。」と伝えたところ、「広がりが有ります」「ボーカルが大きく聴こえます」「周波数的に高域が上がって聴こえるような」「立体的に聴こえます」…と色々な言葉が出てきました。

後半は教室のスピーカーを動かしながら音の違いを体感してもらいました。スピーカーの間隔、スピーカーと壁からの距離、スピーカーとリスナーの距離を測りながら出来る限り正確にセッティングしました。「本当にスピーカーの位置で音が変わるの?」大半の学生さんは半信半疑でしたがいざ音を聴かせてみると「同じスピーカーでもこんなに音が変わるんですね」「初めてこの教室でこんなに良い音を聴くことが出来ました」と目を輝かせて喜んでくれました。

僕たちが学生の頃は音楽を聴くにはオーディオシステムが一般的でスピーカーの調整などは仲間と協力しながら自分達で勉強しました。しかしiPodで音楽を楽しむ事が主流となった今の時代においては学生の時に「音で感動する体験」をしてもらい「将来そういう作品を自分も作ってみたい」と思ってもらえるようなきっかけを与えることが若手を育てるために僕達エンジニアが出来る事だと思いました。


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2013年6月10日月曜日

暑くなってきたらこれこれ!

どうもMushです!

いつもサイデラ・マスタリング・ブログをご愛読いただきありがとうございます!EQについてライブレコーディングについてDSDネタ。色々書いていますが、今日は違う。

今年も"マッシュの梅シロップ"作りはじめました!梅酒じゃないですよ!梅シロップです!
まずは梅ちゃんを丁寧に水洗い。傷がつかないようにやさしく流水で洗います。そのまま水に浸してアク抜きを。この辺りで梅ちゃんにどんどん愛着が湧いてきます。

数時間アク抜きしたら、これまたやさしく丁寧に水気を拭き取ります。梅ちゃんからふんわり桃のような甘い香りがしてきました。ヘタも竹串で傷つけないようにとってあげます。この辺りでもう梅ちゃんが娘のような存在に。産毛とかが可愛いんですよね。

いよいよこの時がきてしまいましたか。消毒した保存瓶に、梅ちゃん→氷砂糖→梅ちゃん→氷砂糖...と層を重ねていきます。嗚呼娘たちを嫁に送った気分。あとはジンワリとシロップが出てくるのを待つだけ。

できあがった頃にまた報告します。


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2013年6月7日金曜日

EQの使い方(その5)「周波数・マジック」


チーフエンジニアの森崎です。

本日は僕のイメージするEQと和音の関連性について。和音=コードには
1.メジャーコード→明るいサウンド
2.マイナーコード→暗いサウンド
がありますね。和音というのは音の積み重ねですがEQでいくつかの周波数を強調する時にも同じような現象が起こると思っています。

2つ、3つの帯域を強調した時、オリジナルの音源よりも音が地味になってしまったことはありませんか?例えばキックの音はビータがヘッドに当たる音(アタック感)、胴鳴り(ボリューム感)、部屋の響き(空気感)の3つで構成されていると考える。(生のドラムの音を改めて聴いてみてください。)カッコイイ音に仕上げるにはロー、ミッド、ハイと意外に広い帯域でEQをかけるのですが、さてここで和音=コードのサウンドの性格を思い出してください。この3つの周波数の関連性で明るく大きなサウンドになるか?地味で小さなサウンドになるか?が決まってきます。

それぞれの周波数の関係はとても微妙で、ほんの数Hz違っただけで音の印象が全く変わってしまいます。EQの種類やブランドが変わってもいつも同じようなニュアンスのサウンドが作れるエンジニアの方は、きっと無意識にこのテクニックを使っているのではと僕は思いますね。
2013-6-7改定

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2013年6月6日木曜日

サラウンド・ライブイベント"SPACE ECHO DELUXE vol17"に行ってきました

どうもMushです!

昨日はサウンドデザイナーのAOさんが主催するサラウンド・ライブイベント「SPACE ECHO DELUXE vol17」@六本木SuperDeluxeに行ってきました。AOさん自身のユニット"sorto&nodo"含む3アーティストのライブと、Super Audio CDプレーヤー2台を使用したSA-CD DJが"Chubin"さんによって行われました!

サラウンドスピーカーの配置は、"ITU-R BS. 775-1"勧告で推奨されているものにほぼ則したもので、後方のサラウンドスピーカーは、映画館などでも採用されるスピーカーのカバーエリアをより広くとる配置方法の"ディフューズサラウンド"が採用されていました。これらのスピーカーから再生された"サラウンドSE""サラウンドディレイ""サラウンドリバーブ"とアーティストの発する音が混ざりあってディープな空間になっていました!

FOSTEXのホームページに掲載されているAOさんのコラムも必見!これは音の朝活"サイデラ・モーニングセッション"も復活してサラウンド試聴会やらないとなぁ。


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2013年6月5日水曜日

ライブレコーディング時のヘッドホン選び

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。コンサートホール録音の現場は様々、中継車や録音室がある場合もありますが、ステージ袖(ステージ横にある客席から見えない空間)で録るケースが多々あります。ここで問題になるのが、“実際に聞こえてくる音” と “録音している音” の聞き分けです。つまり、録音中は “録音している音” だけを聞きたいのですが、実際の演奏音も同時に聞こえてしまうわけです。

そこで、“実際に聞こえてくる音” を少しでも聞こえなくするために、【密閉型】のヘッドホンを使います。しかし、あえて【開放型】を用いる場合があります。

これは好みの問題もありますが真の理由は他にあります。開放型を用いることによって録音中も周囲の音を遮断せず、ヘッドホンを装着したままでもある程度のコミュニケーションを可能としているのです。刻一刻と状況が変化するライブレコーディングの現場では、「状況判断・察知」が「音の判断」と同じくらい重要な場合があるためです。



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2013年6月4日火曜日

サイデラ・マスタリングの立会いなしマスタリング(その5)


どうもMushです!

「サイデラ・マスタリングの立会いなしマスタリング(その4)」に引き続き、この(雑な)グラフをご覧ください。縦軸が仕上がり(=お客様の満足度)、横軸が作業に要する時間です。

2つ目の気になるポイントは赤いラインの箇所。ある一定のクオリティを達成した後のグラフは、上がったり下がったりのくねくね。これは一体なにを表しているのでしょう?

例えば、「ADコンバーターを替える」「テープレコーダーをラインアンプとして通す」「CDプレーヤーでプレイバックする」。すべて実際に立会いマスタリングでおこなわれる音作りのテクニックの1つです。マスタリングエンジニアは様々な引き出しを持っていますから、それをアーティストやプロデューサーの意図する音に近づけるためにコミュニケーションを取りながら試し、楽曲をより納得いただけるサウンドに仕上げていきます。どんなにかっこいいサウンドだったとしても、それが意図していないものであれば、+(プラス)ではないのです。

なんですが、さらに大切なことは「時間をかければ良い」というわけではないこと。音作りの引き出しは本当にたくさんあるのですが、それを全部聴かせてしまっては特にマスタリングに慣れていない方には判断などとてもできません。そうならないようにマスタリングでは聴かせるべき引き出しと、聴かせない(聴かせる必要のない)引き出しを使い分けていくのです。立会いなしマスタリングではさらに絞り込んでA/Bタイプの提案などになってきます。なのでできる限り、サイデラ・マスタリングでは立会いマスタリングをおすすめするようにはしています。それでも立会えない方は、ネガティブな結果には絶対になりませんから、ぜひ立会いなしマスタリングでお手伝いさせてくださいね。


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2013年6月3日月曜日

6月19日発売!「Heartbeat Presents Mixed By DJ EMMA×AIR Vol.2」マスタリングの裏側


6月19日発売の「Heartbeat Presents Mixed By DJ EMMA×AIR Vol.2」のマスタリングを担当しました。

EMMAさんからのリクエストは
1.前作(Vol.1)とは全く違ったサウンドに。
2.できるかぎりPCを使わずに。
EMMAさんは常に新しいサウンドを探求していて、24ビットDAT(普通のDATは16ビット)やDSD(TASCAM DS-D98、KORG MR-2000S)などその時々の最新のフォーマットで音源をお持ち込みいただいていました。しかし今作では原点に戻ってあえて16ビット/44.1kHzということに。音源の再生もPro Toolsではなくなんと、EMMAさんお気に入りのCDプレーヤーSTUDER D730で行いました。

このD730は1993年製、いまから20年前の製品です(フタの止めが効かなくなってしまったので鉛で押さえています)。フィリップス社のパーツを使用し、STUDERがテープレコーダーのシャーシ作りのノウハウをつぎ込んだ当時最高レベルの音質を誇っていました。

UREI 1620とSTUDER D730の組み合わせはこれぞHOUSE!というサウンドです。音の張り出し方、特にキックの音圧が凄い。高域もアナログ感あるざらついた音で、プレイの高揚感、つなぎのインパクトがリアルに再現されます。僕の個人的な感想は「YELLOWの出音に近い!」でした。音圧感が有るけど耳には痛くない、グッっとボリュームを上げたくなるサウンドです。

EMMAさん曰く、大切なのはフォーマットに関わらず音楽的なサウンドを見極めること。ターンテーブルとディスコミキサーを駆使した渾身の一発録り!ぜひ沢山の方にこの気持ちのいいサウンドを体験してもらいたいです。


[Heartbeat Presents Mixed By DJ EMMA×AIR Vol.2]

1.BRING U UP(Deetron Edit)/ROMANTHONY
2.EVILS WEMEN/DJ SNEAK
3.TOOK FOR GRANTED(DJ SPEN’S TRIBUTE TO TODD TERRY ARMANDO REMIX)/SOULFULEDGE
4.BACK TO 90/NICE7
5.UNDERGROUND( DENNIS FERRER REMIX )/NICK CURLY
6.WATER CITY/DJ STEAW
7.THE LIGHT(TERRENCE PARKER REMIX)/RK'S PRESENTS SUNWALKERS
8. CHILDREN OF THE WORLD/THE HAPPY YEARS( DJ JOHN COLLINS EDITS)
9.SMELLS LIKE GASOLINE(FULL-LENGTH VERSION)/MUNGOLIAN JETSET
10.LONE RUNNER(KOELSCH REMIX)/KRIS MENACE feat. UNAI
11.HUA HIN(APPLESCAL REMIX)/ARJUNA SCHIKS
12.BRAIN/GABRIELE CARASCO&RENE
13.DEAD FLAME RISING(SHUR I KHAN VOCAL)/THE STEALS

2013.6.19(WED) RELEASE !!
LACD-0241 /2500YEN(TAX IN)2381YEN(TAX OUT)


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2013年5月31日金曜日

EQの使い方(その4)「聴感上のフラットとは」


チーフ・エンジニアの森崎です。

皆さんフラットな音というのはどんな音をイメージするでしょうか?あくまで僕自身の考え方ですが大きくこの二つに分けています。

1.電気的にフラットな音
2.聴感上でフラットな音

1.「電気的にフラットな音」とは機材を通している場合、EQやコンプのトリムをすべてゼロまたはセンタークリックの位置に戻した状態の音です。「Unity Gain」「ゼロ・リセット」とも言われています。
2.「聴感上でフラットな音」とはスピーカーやヘッドフォンで聴いた時、人の耳に対してフラットに聴こえる音です。「周波数的にフラットな音」とはまた違った、あくまで人の耳の聴こえ方によるところのフラットな音です。

音響ハウスのアシスタント時代にピアノの調律に立ち会うことが何度かありました。レコーディングスタジオではA tone(=ラの音ですよね)は440Hzではなく441Hzで調整していました。そのほうが明るいサウンドになるからです。さらに調律師の方から「低い周波数ほど低めに、高い周波数ほど高めに調律することで人の耳にはバランス良く聴こえる。」ということを教わりました。音叉に対して忠実にチューニングしていると思ってたので、最終的には耳で調整しているという事実を知ったときは衝撃的でした!

あれから十数年経ちますが、この時の経験をマスタリングでも応用しています。例えば少し明るめなサウンドにするためには16.0Hzではなく16.1Hzを使う。低域のEQも同じように応用できます。ほんの数ヘルツの違いですが最終的な音の印象に大きく影響するんですよ。ぜひ自分の耳を信じて素敵なサウンドを作ってください!


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2013年5月29日水曜日

とあるライブレコーディングの機材リスト

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。手がける録音は大編成のオーケストラからライブハウスでのセッションまで様々ですが、中にはスーツケース数個に機材が収まってしまう小規模な現場も……今回は、とあるライブレコーディングで使用した機材を可能な範囲で公開します!

(タクシーでも移動できます!)

KORG MR-2000S ✕4
GRACE m801
・SENNHEISER MKH40 ✕2
・B&K(現DPA) 4021
・DPA 4088
・DPA d:fact vocal mic
・DPA MM0056
・Direct Box
・SHURE SM57 ✕2
・電源タップ
・マイクケーブル 等々……

上記現場とは機材構成が異なりますが、弊社オノがライブレコーディング/マスタリングを担当の『George CRUMB ‐Makrokosmos Vol.Ⅱ‐』(演奏:中川瑞葉さん/Presented by Song & Co.)CD & DVD トレーラーが公開されました。今秋発売予定、お楽しみに!



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2013年5月28日火曜日

EQの使い方(その3)「透明感を出す低域のEQのテクニック」


チーフエンジニアの森崎です。

本日は透明感を出す低域のEQのテクニックについてお話しします。そのポイントは、

1.キックとベースのかぶりの対策
2.ローカットフィルターの使いこなし

このテクニックを組み合わせて、ラージモニターでもラジカセなどのミニモニターでもキックとベースのニュアンスが変わりにくいサウンドを作ります。どんなシステムでもニュアンスの変わりにくいサウンドを作ることはマスタリングの大きな目的の一つです。

1.透明感を出すには低域の濁りを抑える必要があります。そのためには特にキックとベースのかぶりの対策が重要です。「透明感があり音像の大きなキック」を作るには、ベースと同じ周波数帯域を強調しないこと。ミックスにおいて、例えば120Hzでキックを強調したらベースは60Hzを強調する。そしてキックの60H辺りをピーキングEQで下げてベースの音が入る隙間を作ります。ベースのトラックも同様にキックの隙間を作るために120Hz辺りを下げます。

2.30Hz以下の音にはグラウンドノイズなど演奏に直接関与しない音が存在します。適切な周波数(25Hz〜30Hz辺り)からローカットフィルターをかけることで透明感を引き出し、音像が大きく厚みのあるサウンドを得ることができます。フィルターをかける際には-3db/oct、-6db/octなどEQカーブの種類もいくつか試してみましょう。マスタリングのトータルEQの場合は30Hz以下の周波数で良いポイントが見つかるはずです。1ヘルツの違いでも音の質感が変わります。詰まったりこもって聴こえたら低い周波数(20Hz〜25Hz)から、厚みを感じない、抜けが良すぎる場合は高めの周波数(25Hz〜30Hz)からカットしてください。またVUメーターは十分に振れているけど音圧を感じない場合もこのあたりの超低域が過多な可能性があるので高めの周波数からカットしてください。

このテクニックはR&B、HIP HOP、レゲエなどのジャンルでは特に威力を発揮します!ぜひ試してみてください。
2013-05-28改定


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2013年5月24日金曜日

EQの使い方(その2)「レベルを入れるためのEQテクニック」


チーフ・エンジニアの森崎です。

マスタリングでの音量の決定は、楽曲の印象を大きく左右する要素の一つです。音量が少し大きなだけで(EQは変わっていないのに)曲が元気に明るく聴こえるようになります。ただし大切なのはコンプ/リミッターで無理やり突っ込むのではなく、EQで整理整頓した上で無理なく音量を入れること。オリジナルのバランスをキープしつつ、ピークを抑えた分だけレベルを入れることが可能になります。そのポイントは3つです!

1.EQの表と裏の関係を理解する
2.マイナスEQ
3.ピークの見つけ方

1.EQの帯域は500Hz辺りを境にした低域と高域で表と裏の関係があります。例えば「透明感を引き出す」には250Hzを下げる、4kHzを上げる、いずれの方法でも可能です。まずはこの周波数の関連性を理解します。

2.マイナスEQに慣れるには色々な帯域を上げ下げしてサウンドの特徴を理解します。レベルを上げるためにボーカル、キック、スネアなどのピークの処理が不可欠です。ピークを抑えればその分のレベルを上げることが可能になります。

3.ピークを簡単に見つけるにはEQのQを少し狭くしてレベルを上げてスイープさせます。極端にレベルが持ち上がる帯域があったらそこがピーク周波数です。見つかったら少しだけその帯域を下げましょう。マイナスEQは質感が変わり易いので-0.5dBから-0.3dBぐらいでも十分効果があるはず。例えばベースなら60〜80Hz付近を少し下げたり。ハイハットなら4kHzから8kHzをゆるめのシェルビングで抑えればバランス良く聴こえるはずです。もちろんそれ以上に下げたほうが音楽的に良く聴こえる場合は下げましょう。

実際のマスタリングではこういったEQをより複雑に、複数箇所にわたって処理をします。ボーカルをもう少し前に出したい時シェルビングで高域全体を抑えてヘッドルームを確保し、ボーカルの芯の帯域を上げるという方法など。このテクニックはプラグインでも簡単にできるので、音圧感が欲しい時にぜひ応用してみてください。


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2013年5月22日水曜日

お化粧をなおすには、鏡が必要です

ライブレコーディング・エンジニアの西沢です。「なぜ山に登るのですか?」「そこに山があるから」という有名な問答があります。しかし、「なぜ録音するのですか?」「そこに音があるから」……これにはどうも納得できないので、「音」を記録する理由を改めて考えてみました。

1.歴史的資料(史料)、研究材料として
2.個人的、または公的な記録(証拠)として
3.記念として
4.公表、販売のために

パッと思いつくのはこのくらいですが、もうひとつ加えたい項目があります。

5.鏡として



……鏡?

自分の表情を自分で見るためには、鏡が要りますよね。同じく、演奏者が自分の演奏を客観的に聞くためにも“鏡”が必要になります。鏡としての録音があれば、誰もが遠慮して指摘してくれなかった演奏上の弱点を一瞬で把握することができます(白髪を抜くことも、お化粧をなおすことも簡単です)。

「音の鏡」=「色付けのない録音(& 色付けのないモニター環境)」なのです。

色付けのない録音には、倍音をきちんと記録できる DSD方式がオススメ。まずは手軽に、KORG の MR-2 でいかがでしょう? 例えばバイオリン独奏なら、立ち位置から水平方向に1.5〜3m、垂直方向に3〜5mほどの位置に MR-2 を設置してみてくださいね。

まずはグレーの三角形の範囲内に設置してみます(縮尺はイメージです)


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