2010年8月25日水曜日

TBU! 2010 x SDMモーニングセッションアフターアワー

TBU! 2010 x SDMモーニングセッションアフターアワー(スタバにて)番外編


オノ セイゲン:藤木さん、毎回、ほんとうにごくろうさまでございます。
TBUとのコラボでは、若い女の子からベテランのおじさんまで実に幅広く、で、回を重ねるとともにみなさまの知識アップだけでなく、まさにこの中から次世代マーケットをリードする、重要プロデューサーが生まれてくる予感さえありますね。

藤木和人:今回『TBU! 2010 x SDMモーニングセッション』 一番の発見は「知りたい人たちが居る」という事実。ミュージシャンから裏方まで、音楽は守備範囲が広い!

オノ:藤木さんの情熱が伝播しているせいだと思うんですが、当初の予想よりみなさん大変に熱心なのです!TBUの応募のために初めて自宅でデモをレコーディングしたミュージシャンでも、ここだけでも理解してくれれば、何も知らないのとは大違い。

藤木:彼らは、条件さえそろえれば吸収する力(イコール出来るというレベルでなくとも)があるのだと思います。

オノ:若い方々、またバンドには「有言実行力」と「継続」があればもうこわいものなしでしょう。TBUの本番から、いくつもスターが生まれてくるのも近い。

藤木:音って理解するのにすこしだけ時間がかかるので(音はポーズできないから)でも共通の経験、あるいは繰り返し聴くことで、いろんなことが「見えて聴こえてきます」・・・そう思っていたけど、改めてそれは確信になりました。

オノ:第一印象は強力なのですが、どんな音楽が好きなのか、どんな音(録音とか)が良いか、それはイコールその個人の主観によります。それぞれの人生の中で、ファヴァレイトのアルバムがあったりするわけです。それは社会背景や聴いてきたジャンル、あるいは評論家やまわりの友人たちといったバイアスまで含めて、繰り返し聴いていると、今まで自分一人で聴いてるときには気がつかなかった部分(例えば、森崎の講座でもありましたが、ミキシングがよいのか、マスタリングがよいのかを分析したり、あるいはバックのドラマーとベースのグルーブがやっぱりすごかったのか)などが、発見できたりして、それはそこで共通の経験となっていくわけです。そんな重大なことが、なにげなくこの朝の勉強会の場で、遠慮なくディスカッションされているのをみていて、嬉しくなりました。

藤木:もうひとつ勉強になって大切だとおもったのはネットワーキングです。いろんな人たちがあつまって、いろんなことを教えてくれました。またいろんなレベルのQ&Aがあり、これがまたよかった。JMWのパーティーのときに僕がお声がけせずセイゲンさんがSDMのキャンペーンのフライヤーをくれなかったら、僕は今回すっかり忘れていたとおもいます。それを思いだすと、今回、朝から集ったみなさんには、今後も互いにネットワーキングをしていただきたい気持ちでした。

オノ:ゲスト講師はボランティア、参加者も無料で行っている勉強会ですが(来ていただいてる方には分かりますが)、来られなかった方、また「朝はちょっと・・・・」と夜型の方々にも(徹夜あけで来るとか)、まずは興味をもってもらうことですね。


藤木:今後ですが、まだまとまっていませんが、
★気軽に音の世界、音のちょっと深くていい世界への入り口としていい存在をしたいと思います。
〜朝活は業界の良心です!〜(場所とノウハウの提供ももちろんありがたすぎる!!)
★今回のような内容をまるっともう1回やってもいいのかも、というかライフワーク?とも思いました。
★音、音楽のために情熱あるグループの再発見(80年代は大勢居ました)と研究

★Web/IT業界など音についてのナレッジが未完成な、しかし多くの音を扱う業界との交流。
★Blog、Twitterなどを通じて気軽に教え合えたり、出張できるような小回りもいいかも!
などメモ的に思っています。
みなさんありがとうございました、これからもよろしくお願い致します。

オノ:みなさまそれぞれに(ライブバンド、レコーディングしかしない人、ダウンロード、レコード会社A&R、それらを支える人、酒場で会う人などいろいろ)直接に、なにかシェアできる情報を提供しつつ、人のネットワークを最大限利用して、「気軽に」サイデラ・マスタリングにくれば、今まで気がつかなかったこと、または再確認したかった内容や音も、しっかり自信もって音楽をつくっていける環境を提供していきたいと思います。TBU本番に向けて、またそのあとも来年に継続して、遠慮なくどんどんいきましょう。


「TBU! 2010 x Saidera Mastering モーニングセッション」
 第6回:8/26(木)朝9:00-10:30 30分拡大です。
「8トラックDSD ライブレコーディング」講師:オノ セイゲン


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エンジニアの視点から(ROCK編)

チーフ・エンジニアの森崎です。

TBU!2010×Saidera Mastering モーニングセッション第5回ではエンジニアの視点でジャンルによるバランスの違いを解説しました。参加した人にも、参加できなかった人にもわかる『ROCK』の音作りについてすこし補足。今、ROCKのジャンルで最も注目されているエンジニア Chris Lord-Alge、Tom Lord-Alge のサウンドについて。

試聴・解説したCDはこの2枚。
「Green Day / Nimrod」Engineer: Chris Lord-Alge


「BLINK 182 / Enema Of The State」Engineer: Tom Lord-Alge


Green Dayのサウンドはドラムスの音像が大きくベースラインは太さよりもラインを強調しています。ギターは広がりよりもある程度COMPがかかったピークの無い厚みのあるサウンドですがAメロのリフをバッチリ聴かせているところはさすがです。ヴォーカルの声質も暖かみがあります。ファットでドライなサウンドがChris Lord-Algeのサウンドの特徴です。これだけドラムの音像が大きいのにどの楽器もヴォーカルもしっかり聴こえる音作りは本当にすごい。

一方、BLINK 182のサウンドは緩急を付けたサウンドが特徴です。ドラムスはキックとスネアはしっかりコンプがかかっていますがシンバルにはそれほどかかっていません。ベースはラインよりも太さを強調し低域をしっかり支えています。ギターのサウンドもナチュラルで広がりがありリフがしっかり聴こえる音作りになっています。ヴォーカルは透明感があり歌詞がしっかりと聴き取れます。Tom Lord-Algeのバランスはナチュラルなギターとシンバルで広がりを表現しタイトなキックとスネア、ヴォーカルの対比が見事です。ギターアンプが鳴っているスタジオの空気感まで体感出来るサウンドです。

二人の音作りで注目して欲しいポイントはパンニングのふり方。例えばギターだったらどのような音色でどこに定位させているか、限られたレンジの中に上手に音を配置する秘密をぜひクリティカルリスニングしてみてください。

P.S.
WAVES Chris Lord-Alge SignatureはChris Lord-Algeのテクニックをプラグイン化したモデルです。


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2010年8月24日火曜日

Timberland "Give It To Me"のエンジニア

先日の朝活勉強会(TBU × SDMモーニングセッション)で、話題になっていた「Timberland」。年甲斐もなく、週末にスタジオでTimberlandにはまってしまいましたよ。そのエンジニアについて話題になっていたので、少しお知らせします。会ったことないが、JIMMY DOUGLASS。経歴をみると、クラシックとラップやR&Bの両方の仕事をこなすと紹介されていますが、70年代にスタートしたベテランでTimberlandはるか以前に、Aretha Franklin, the Average White Band, Bryan Ferry, Dr. John, etc.もうそうそうたるメンバーと仕事をしています。その背景には、高校時代からNYCのAtlantic Recordsのスタジオで、テープコピーなどのパートタイム仕事をしていて、つまりその時代、あのTom Dowdの仕事をすぐ目の前で見れた経験が彼の今のスタイルを作ったと言えます。その伝説のプロデューサーTomDowdについては、こちら(1週間だけここに載せときます)→P21,22 トム・ダウド/いとしのレイラをミックスした男



で、勉強会に参加者のみなさん(まったく音のプロでない方でも)その低音がどのようになっているかという分析、会話もとてもおもしろかった。アンケートの意見もとても参考になります。やはり誰にでも分かりやすい違いですね。Blogで紹介しようにも、実際にいっしょに音を聞きながらでないと、まったく通じないのですが、なんかモーニングセッションを続けてきてよかったなあと思える瞬間でした。朝9時からここまで熱心に勉強に来てくれる若者が多いとは、実は当初は予想できていませんでした。みんな言ってましたが、早起きは三文の得ですね。きっとこの中から、この時代を変える敏腕プロデューサーが生まれてくるんだろうなあ。

僕自身は20代は、徹夜を何日しても平気でしたが、それが30代、40代ついに50代になると、もう徹夜なんかしたときにはそのあと2日は回復にかかる。逆に「朝5時から起きてミキシング」は得意になっていくのです。思えば40代くらいから朝型です。午前中は電話もかかってこないので集中できる。途中で朝9時にプールに30分だけ行って、お昼にはノルマを全部こなせる。海外出張も多いので、朝というのは時差調整みたいなもので、基本的に朝でも夜でもどの時間帯でも、仕事は集中してできます。どちらかと言うと夜は飲みに行きたいし。

はまってしまったと書きましたが、としとるとやっぱこっちのが好きかな。


オノ セイゲン




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2010年8月21日土曜日

TDでのヘッドルームの重要性

チーフ・エンジニアの森崎です。
最近44.1kHz、16Bitの音源でビックリするぐらい音が良い素材音源(TDマスター)を扱いました。聴き比べるといくつかの共通点がありました。

1)ヘッドルームに余裕がある。
2)音像が大きく、一つ一つの音がしっかりしている。
3)ピークの処理がきちんとしてあり音に厚みがある。

(解説)
1)ヘッドルームは3dB〜1dBぐらい余裕がありました。どの作品も波形を拡大してもつぶれていません。
2)音源の音量は小さめですが、モニターのボリュームを上げて聴いてみると聴感上とても大きく聴こえました。
3)ピークの処理がきちんとしてあるのでマスタリングで音量を入れても音が詰まった感じがしません。高域をほんの少し0.2dBほど上げただけで十分に抜けました。

これらの作品を聴いてみるとフォーマットよりも音作り、TD作業が大切だと思いました。例えば音量がギリギリまで入っているマスターの場合、マスタリングでは送りのレベルを下げてマイナスEQで処理をしたり、ケーブルと機材の選択でそのまま取込むしか方法がありません。

レベルとダイナミックレンジに十分余裕があれば色々なアプローチの仕方が可能になりますね。

2010年8月20日金曜日

SD-1027H Esquina de SP / Wilma de Oliveira

サイデラ・レコードより、おすすめ「今日の一枚」です!
SD-1027H Esquina de SP / Wilma de Oliveira


8Tracks DSD Live Recording @ PRAÇA 11
Wilma de Oliveira(ヴィウマ・ジ・オリベイラ)さんはブラジル・サンパウロ出身のシンガー。東京青山のプラッサ・オンゼ(という店名の由来はこちら→)で収録されたライブアルバムは、全編ブラジル音楽を愛する方々にはおなじみの曲が次々と披露されます。
60-70年代のレア盤を発掘するDJの皆さんをブラインドでテストしたくなる、どこか失われた名盤感漂う一枚です!

*このソフトは、スーパーオーディオCD・ハイブリッドディスク仕様で3通りの再生、楽しみ方ができます
1.スーパーオーディオCD 5.0chマルチチャンネル
2.スーパーオーディオCD ステレオ
3.CD(CD-DA)ステレオ

1.のマルチチャンネルを「サイデラ・モーニングセッション」にて視聴しました。
レポート:「サイデラ・モーニングセッションSPECIAL DAY6 ブラジル音楽のサラウンド・ライブレコーディングを制作環境で聴く!


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2010年8月19日木曜日

TBU!2010×Saidera Mastering モーニングセッション第5回

どうもMUSHです!

TBU!2010×Saidera Mastering モーニングセッション第5回が開催されましたよ!
テーマは「ジャンルによるバランス」。チーフ・エンジニア森崎が『JAZZ』と『ROCK』をクローズアップし、楽器の定位や音質の違いなど名レコーディングエンジニアが手がけた作品から解説しました。さらに『R&B』の低音の種類をリスニングし、名マスタリングエンジニアのサウンドの違いも探りました!

視聴作品:
『JAZZ』
John Coltrane / Blue Train」 Engineer: Rudy Van Gelder
大西順子トリオ / Cruisin'」 Engineer: Jim Anderson

『ROCK』
The Rolling Stones / Bridges To Babylon」 Engineer: Tom Lord-Alge
Lenny Kravitz / Are You Gonna Go My Way」 Engineer: Henry Hirsch
Green Day / Nimrod」 Engineer: Chris Lord-Alge
BLINK 182 / Enema Of The State」 Engineer: Tom Lord-Alge

『R&B』
Destiny's Child / Say My Name」 Engineer: Tom Coyne
Beyonce / Suga Mama(B'Day)」 Engineer: Brian "Big Bass" Gardner
Destiny's Child / Perfect Man(Romeo Must Die Soundtrack)」 Engineer: Chris Gehringer
Brian McKnight / Last Dance(Back at One)」 Engineer: Herb Powers Jr.


マスタリングエンジニアの好みの傾向も分かれて、熱い議論はアフターカフェミーティングまで続きました!参加の皆様ありがとうございました!

++次回告知++
第6回:8月26日(木)朝9 時~10時半(30分拡大版です!)
テーマ:「8トラックDSDレコーディング」(若干名キャンセル待ち受付中)
講師:オノ セイゲン (サイデラ・マスタリング) &Ken Watanabe(TBU!210)
場所:サイデラ・マスタリング (最寄り駅;東京メトロ外苑前、JR原宿)
参加申し込み:saraudon009@gmail.com まで、メールにてお名前/年齢/所属(またはバンド名・アーティスト名)をお知らせ下さい。お問い合わせもこちらにお願いいたします。
参加費:無料

[第1回リポートはこちら]
[第2回リポートはこちら]
[第3回リポートはこちら]
[第4回リポートはこちら]


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2010年8月17日火曜日

ケーブルの聴き比べ

チーフ・エンジニアの森崎です。

本日はケーブルの聴き比べについてです。マスタリングである程度音の方向性がまとまってきたら必ずケーブルの聴き比べを行ないます。一つはケーブルごとに様々なキャラクター、ニュアンスを効果的に音作りに生かすため、もう一つはアーティストさんの好みを理解するためです。
↓Saidera Ai SD-9003↓

サウンドは言葉のニュアンスでは伝わりにくいことがあります。「暖かい音」「太い音」を「抜けの悪い音」と解釈することも出来るし、「タイトな音」を「硬い音」ととらえることも出来ます。言葉ではプラスの表現、マイナスの表現がありますが実際に聴こえている音で判断すれば解釈の違いはありません。


僕が良く使うケーブルはトランスペアレントワイヤーワールドアクロテック、Saidera Ai SD-9003です。
曲にプラスしたい要素を確実に加える音作りすることも、オリジナルのまま出来る限りニュアンスが変わらないように仕上げることもケーブルの選択で可能です。実は24Bitのサウンドをニュアンスが変わらないように16Bitに落とすことは機材の選択、ケーブルの選択、ディザーの選択などマスタリングでは最も高度なテクニックが必要なのです。作業が進むに従い、お客様の方から「この曲にはこのケーブルですよね」と言われることもありますよ。

またケーブルの聴き比べをすることで集中して、客観的に音を聴くことが出来るようになります。細かなところまでシビアな音作りが出来るので仕上がりが飛躍的にアップします。


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